• ChatGPTが答えを出すプロセスと問題点
  • ChatGPTが答えを出せる例と出せない例
  • 「ChatGPT」とAIチャット「Bing」を比較
  • ChatGPTでほしい答えを得るための聞き方のヒント ー プロンプトが重要
  • ChatGPTの答えを仕事や学習で利用する際の注意点
  • VPNを使ってChatGPTをより安全に利用
  • まとめ
  • ChatGPTが答えを出すプロセスと問題点
  • ChatGPTが答えを出せる例と出せない例
  • 「ChatGPT」とAIチャット「Bing」を比較
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  • ChatGPTの答えを仕事や学習で利用する際の注意点
  • VPNを使ってChatGPTをより安全に利用
  • まとめ

ChatGPTへの質問の仕方 - ほしい答えを得るヒント

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Written by ExpressVPN
ChatGPTへの質問の仕方 - ほしい答えを得るヒント

最近話題の「ChatGPT」、皆さんはもう使ってみましたか?驚くほど立派な答えが出たり、期待した答えとは違う答えが出てしまったり、みなさん試行錯誤していることでしょう。また、ChatGPTの答えは自由に使って良いのか、どのように使うのが一番良いのか、気になっているかも知れません。

この記事では、実際にChatGPTに質問して得られた答えを紹介しながら、利用する際にうまく回答を引き出すコツや注意点を解説し、さらに他のAIチャットのMicrosoft「Bing」が出す答えと比較します。そして最後に、VPNを使ってChatGPTをより安全に使うためのヒントもご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

【目次】
ChatGPTが答えを出すプロセスと問題点
ChatGPTが答えを出せる例と出せない例
ChatGPTとAIチャットBingを比較
ChatGPTでほしい答えを得るための聞き方のヒント - プロンプトが重要
ChatGPTの答えを仕事や学習で利用する際の注意点
VPNを使ってChatGPTをより安全に利用
まとめ

ChatGPTが答えを出すプロセスと問題点

ChatbotとChatGPTの答え方の違い

ChatGPTと似た言葉で、「Chatbot」と区別がつかずにいる方もいるかもしれません。似ているような2つの言葉ですが、両者の違いは「自己学習機能」の差にあります。

Chatbotの多くはシナリオ型と呼ばれるもので、事前に作成したシナリオ通りに会話を進めます。例えば、カスタマーサポートの生産性向上、コスト削減の観点から、多くのメーカーは自社サイトへのChatbotの導入を進めています。製品の操作方法が分からないときなどに利用者が質問を入力すると、Chatbotが自動的に適切な回答を返してくれる仕組みです。

一方、ChatGPTは人工知能チャットボットであり、自分で学習するという特徴があります。そのため、複雑な質問にも回答が可能です。つまり付き合い方次第では、より自分が使いやすいように「育てる」ことができるということです。

ChatGPTが答えを出すプロセス

ChatGPTとは、米国サンフランシスコに拠点を置くOpenAI社が開発した、AIを活用した人工知能です。大規模言語モデル(Large Language Model)と呼ばれる自然言語処理モデルをベースに開発された「ChatGPT-3.5」(無料版)が2022年11月30日にリリースされ、2023年3月15日には、さらに快適に使える有料版の「ChatGPT-4」がリリースされました。

ChatGPTは、インターネット上にある膨大なテキストデータやユーザーのフィードバックを元に学習しており、幅広いテーマの質問に対して回答できます。

回答を生成するにはいくつかのプロセスがあります。まず、ChatGPTはユーザーからの質問を受け取ると、単語や句読点などのテキストをトークンと呼ばれる小さな単位に分け(トークン化)、処理しやすくします。次に、各トークンを分析し、文脈や意味を理解します。

その後、最適な答えを導き出し、答えとなる文章もまた、トークンとして一つずつ組み立てて、最終的にユーザーに提示します。

さらに、ChatGPTはユーザーのフィードバックや対話の品質を評価し、必要に応じてモデルの性能や応答の品質を改善するためのデータが収集されます。ユーザーが利用するたびにより高度な自然言語処理能力を学んでいくので、より柔軟で人間と会話しているようなやりとりができるようになります。

ChatGPTが出す答えに関する問題点

ChatGPTを利用する場合は、ChatGPTが出す答えの問題点を理解した上で利用することが大切です。ここでは4つの問題点を取り上げます。

■答えの情報が古い

ChatGPTは膨大な情報に基づいてユーザーからの質問に回答しますが、常に最新の情報を自動的に学習している訳ではありません。現在の無料版のChatGPTは2021年9月まで(2023年7月時点)のデータしか持っていないことに注意する必要があります。

例えば、ChatGPTに「大谷選手の2022年の成績を教えて」と質問すると、「申し訳ありませんが、私の知識は2021年9月までの情報しか持っていないため、2022年の大谷選手の成績についてはお答えすることができません。最新の成績情報は公式スポーツニュースやウェブサイトで確認することをおすすめします。」と回答されました。

■抽象的な答えしか出せないこともある

ChatGPTでは、哲学的な質問に対して期待している回答が得られない場合があります。

例えば、「生きる目的は?」と質問すると、「生きる目的は個人によって異なることがあります。一般的には、人々は自分自身の幸福や満足感を追求するために生きることが多いです。また、他人を助けることや社会貢献、創造性の発揮、人間関係の構築なども生きる目的として重要な要素です。」と、一般的で抽象的な回答がなされるのみです。

■不正確な情報の可能性

ChatGPTの回答は、テーマによって不正確な情報が含まれる可能性があります。それは、個人の偏見がトレーニングデータに含まれている可能性があるからです。

最近ではForbes*の記事で、ChatGPTは政治的に偏った回答があるとの指摘もありました。

■答えを持っていないこともある

上述したように、ChatGPTが持っているデータは2021年9月までのものであり、最新の事象についてはそもそも情報を持っておらず、回答できません。また、複雑な質問をそのまま尋ねたり、専門用語を使って質問したりしても回答できないことがあることも覚えておきましょう。

*出典:Forbes(https://forbesjapan.com/articles/detail/60675 )                     

ChatGPTが答えを出せる例と出せない例

ChatGPTの注意点を念頭に置いて、実際にChatGPTを使ってみましょう。ChatGPTが得意な内容、苦手な内容について把握しておくことで、より効果的にChatGPTを活用できるはずです。

なお、掲載しているChatGPTの回答は2023年8月上旬時点のものです。ChatGPTの回答は常にフィードバックを受け改善されているため、同じ質問をしても同じ回答が得られない場合があることにご注意ください。

「ChatGPT」に聞いてみた 「連絡編」   

 質問「好きな子をデートに誘うLINEは?」

好きな子をデートに誘うLINEのChatGPTの回答例は、日本語が不自然ですし、アプローチも直球過ぎる感じがします。英語をそのまま日本語に翻訳したような表現で、日程や場所の設定の仕方などは事務連絡のような印象を受けますね。残念ながら、ChatGPTが答えた好きな子をデートに誘うLINEは、あまり参考にならなさそうです。

質問「クライアントに会議のリスケをお願いするメールは?」

会社の事務連絡のメールの内容は、かなり的確です。「いつもお世話になっております」の書き出しもビジネスマナーに沿っています。事務連絡は感情表現よりも正確性が優先されるため、AIの得意領域なのかもしれません。ただ、リスケの日時の提案は的確ではなかったので、最後は自分で文面をしっかり確認する必要があるのは確かです。

「ChatGPT」に聞いてみた 「猫の名づけ編」

質問「新しく飼う黒猫にカッコイイ名前をつけたい」

黒猫の特徴を捉えたカッコイイ名前を出してくれました。なぜか、全てカタカナでの返答ですね。ちなみに「ロロノア・ゾロ」は日本のアニメワンピースの登場人物です。

そこで今度は「日本ぽい」という条件を加えて、同じように尋ねてみます。

質問「新しく飼う黒猫に日本ぽいカッコイイ名前をつけたい」

「日本ぽい」と絞ると、今度はカタカナから全て漢字の表記になりました。黒猫といえば日本ではポピュラーな「くろ」は回答に含まれていないですね。また、黒猫に「魔法使い」と名づけることは少なさそうです。

結果として、日本人の感覚とは少しずれた名付けになってしまいそうな印象を受けます。やはり、AIにニュアンスなどを的確に捉えるのを求めるのは難しいのでしょうか?

「ChatGPT」とAIチャット「Bing」を比較

Bingとは、Microsoftが開発した検索エンジンですが、2023年2月にAIチャット機能を搭載するようになりました。

ChatGPTとBing、どちらも歴史の年号などの事実を尋ねる質問に対しては回答が得やすいようですが、「世界で一番美しい人は誰ですか?」など抽象的かつ主観的な質問に対しては、一般論になる傾向があります。

以下では、この2つのツールを使い比べてみましょう。

①関ヶ原の戦いは何年ですか?

質問パターン:歴史、答えが一つ

 【ChatGPT】

【Bing】

回答はひとつのはずですが、ChatGPTとBingで回答が若干異なっていることが分かります。両方とも年号は正しいのですが、年月日まで記載している点で、Bingのほうが詳細な情報を提供しています。

また、ChatGPTは「豊臣秀吉と徳川家康の間で行われた合戦」と述べていますが、豊臣秀吉は1598年に死亡しているため、1600年の関ヶ原の戦いの時にはいないはずです。豊臣秀吉の死後に続いた政治的な対立であることが述べられておらず、満点の回答には至りませんでした。

②君たちはどう生きるか 映画の評判

質問パターン:2023年公開の映画の評判

【ChatGPT】

【Bing】

「君たちはどう生きるか」は2023年7月14日に公開された宮崎駿監督のアニメ作品です。そのため、上記のChatGPTとBingの解説はどちらも間違っていることが分かります。

ちなみにChatGPTの解説は原作者や監督も間違っていますが、Bingの情報では監督名は正確です。あとの情報に関しては、公開年月日が異なりますし、情報も抽象的で、あまり参考になるとは言えません。 

③愛とは

質問パターン:抽象的、答えがひとつではない

【ChatGPT】

 【Bing】

「愛とは」という抽象的かつ哲学的な問題を聞いてみたところ、ChatGPTの回答の方が情報量が多く、充実していました。ただ、いずれも抽象的な回答だったため、読んでも具体的なイメージがしづらいというのが正直なところです。

④あなたは料理の鉄人です。特別な海鮮料理を一品、60分で作ってください。

質問パターン:料理のレシピ、キャラクターの設定、答えがひとつではない

【ChatGPT】

 【Bing】

ChatGPTはすぐに海鮮料理のレシピを教えてくれました。レシピを説明する内容は丁寧ですが、このレシピに60分はかからなそうですね。Bingでは「どんな海鮮料理に挑戦したいですか?」と尋ねられており、さらにもう一段階の入力が必要になります。Bingで質問する際には、和洋中のどれにするか最初から加えておくと良さそうです。

⑤スポーツ界で一番偉いのは誰?

質問パターン:スポーツ、抽象的、答えがひとつではない

【ChatGPT】

 【Bing】

「一番偉い」という抽象的な質問に対して、Bingでは「偉い」とはどういう意味なのか、いくつか基準を提示した上で有名なスポーツ選手の名前を挙げてくれました。

それに対してChatGPTは有名選手を列挙した印象を受けます。ただ気になるのが、誰もが知っているであろうマイケル・ジョーダンを「ミハエル・ジョーダン」と間違えて表記している点です。一見、正しい情報に見えますが間違った情報も含まれるようです。

ChatGPTでほしい答えを得るための聞き方のヒント ー プロンプトが重要

「プロンプト」には、「行動を起こすように刺激する、駆り立てる、促す」という意味があります。ChatGPTでは、こちらが与える指示文のことを「プロンプト」と呼びます。同じような質問でも、以下のポイントに留意することで回答の精度がぐっと向上します。

ChatGPTでほしい答えを得るための聞き方のヒント4選

質問は具体的にする

大前提として、プロントはできるだけ具体的にしましょう。そうすることで、的確な回答を得ることができます。 

例えば、単に「カレーのレシピを教えてください」と尋ねるのではなく、「カレーを作るのに必要な具材を教えてください」など、より具体的な質問を心がけましょう。

条件を絞る

回答の条件を絞るのも効果的です。例えば、単に「要約してください」と指示を出すだけでなく、「小学生にも分かるように」など、対象範囲や想定される読者層を絞ると効果的です。

生成する形式を指定する

箇条書きでまとめるように指示を出したり、回答の文字数を指定したりします。例えば、「箇条書きで3つにまとめてください」とか「200文字以内で説明してください」など定量的な条件指定をしましょう。

キャラクターを指定する

ChatGPTに専門家や職業などの役割を与えると、より詳しい具体的な情報が得られます。例えば、 「数学者として回答してください」とか「あなたは気象予報士です」など、質問する際にキャラクターを指定してあげましょう。

ChatGPTの答えを仕事や学習で利用する際の注意点

ChatGPTは非常に便利なツールですが、ここまで実際に確認した答えのように、さまざまな限界もあることが分かりました。

利用するときは、特に以下3つのポイントに気を付けましょう。

(1)社外秘や個人情報を安易に漏らさない

ChatGPTは情報を入力することでどんどん学習していきます。そのため、安易に社外秘や個人情報などの機密情報をChatGPTに伝えることは、セキュリティインシデントにつながる可能性があり危険です。

(2)情報の正確性を自分で確認する

そもそも情報が2021年9月時点までのものとなっていることからも、質問に対する回答が間違っている可能性があります。一見、正しい情報や回答に見える場合でも、ChatGPTの答えを全て鵜呑みにはせずに自分で確認することが必要です。

(3)意思決定を委ねない      

ChatGPTはあくまでもツールに過ぎません。質問に対して回答してくれますが、答えではなく「アイデア」をもらうという気持ちで利用するようにしましょう。意思決定の際には、自身で考えて選択する姿勢が大切です。

VPNを使ってChatGPTをより安全に利用

ChatGPTなど、オンライン上のサービスを利用する際にはVPN(仮想プライベートネットワーク)の利用がおすすめです。VPNを利用することで、ユーザーはChatGPTやその他のサービスから、実際のIPアドレスを保護できます。また、ISP(インターネットサービスプロバイダ)や第三者にChatGPTの利用を知られることもありません。公共のWi-Fiを使ってChatGPTにアクセスする際にも、安全なVPNサーバーの通信を利用できるので安心です。

まとめ

ChatGPTの特徴や質問の仕方を理解して正しく使えば、ほしい答えを得るヒントになります。今後は、日本発の生成AIも出てくる可能性があるので、注意点も理解してうまく活用したいですね。 

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